室内粉塵中の発癌関連多環芳香族炭化水素の多成分同時高感度自動分析法

本分析法は, 連続自動分析が可能な, 前段濃縮・クリーンアップカラム付き高速液体クロマト/分光蛍光検出システムを採用し, 最初の5分間の操作で前段濃縮・クリーンアップを行うことで, カラム中に大量の試料液を注入しても, その中のPAHをカラム前段に濃縮させ, 極性物質等を除去し, 次の分離操作で濃縮されたPAHを各成分に分離することに成功した。また, 2台の分光蛍光検出器を用い, 分析目的PAHの特性励起・蛍光波長に合わせて検出波長を分析中に自動的に切り替え, 分析目的PAHを高感度かつ選択的に検出することが可能となった。さらに, 本法は抽出及び分析操作が簡便であるため, 一度に多数の試料の処...

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Published in環境化学 Vol. 7; no. 4; pp. 821 - 829
Main Authors 高橋, ゆかり, 雨谷, 敬史, 松下, 秀鶴
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 一般社団法人 日本環境化学会 1997
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Summary:本分析法は, 連続自動分析が可能な, 前段濃縮・クリーンアップカラム付き高速液体クロマト/分光蛍光検出システムを採用し, 最初の5分間の操作で前段濃縮・クリーンアップを行うことで, カラム中に大量の試料液を注入しても, その中のPAHをカラム前段に濃縮させ, 極性物質等を除去し, 次の分離操作で濃縮されたPAHを各成分に分離することに成功した。また, 2台の分光蛍光検出器を用い, 分析目的PAHの特性励起・蛍光波長に合わせて検出波長を分析中に自動的に切り替え, 分析目的PAHを高感度かつ選択的に検出することが可能となった。さらに, 本法は抽出及び分析操作が簡便であるため, 一度に多数の試料の処理が必要な一般家庭の室内試料や個人サンプラー試料の分析に適していることを予備的室内調査より確認した。
ISSN:0917-2408
1882-5818
DOI:10.5985/jec.7.821