コンピューターを用いた簡易な質疑応答検索システムの構築と評価
「目的」1971年に病院における医薬品情報(Drug Informatipon, 以下, DIと略す)活動の業務基準が制定されてから26年が経過しだ). 当院においてもDI室が設立6年目を迎え, DIの収集及び迅速な情報の提供に対応すべく電子メール, 院内オンライン, 各種コンピューターシステムを取り入れた業務の効率化を進行中である. 当院のDI業務の中で大きなウエイトを占めるのは, 医療従事者からの質疑応答業務で, これらのうち類似あるいは同一の内容の問い合わせは1993年1.42%, 1994年2.07%, 1995年2.55%であり, その件数は年々増加する傾向にある. 質疑応答業務にお...
Saved in:
Published in | 病院薬学 Vol. 24; no. 6; pp. 611 - 623 |
---|---|
Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本医療薬学会
1998
日本病院薬学会 |
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 「目的」1971年に病院における医薬品情報(Drug Informatipon, 以下, DIと略す)活動の業務基準が制定されてから26年が経過しだ). 当院においてもDI室が設立6年目を迎え, DIの収集及び迅速な情報の提供に対応すべく電子メール, 院内オンライン, 各種コンピューターシステムを取り入れた業務の効率化を進行中である. 当院のDI業務の中で大きなウエイトを占めるのは, 医療従事者からの質疑応答業務で, これらのうち類似あるいは同一の内容の問い合わせは1993年1.42%, 1994年2.07%, 1995年2.55%であり, その件数は年々増加する傾向にある. 質疑応答業務において, 類似あるいは同一の問い合わせ情報の再利用は質疑応答を迅速に行う上で有用である. 当院では, 質疑応答を受けた際の記録として質疑応答記録用紙を作成し, 質問者に提供した回答, 関連資料を各自保管, 薬剤別ファイル, 特定項目別ファイルに保管を行っているが, 過去に類似質疑を受けたか, 利用可能な資料があるか等を検索する手段がないため, 過去に蓄積された情報が十分に利用されているとはいえなかった. そこで今回, 質疑応答に関する回答時間の短縮化および回答内容の統一化を目的として質疑応答の内容をデータベース化してシステム構築を試み, そのシステムの評価を行ったので報告する. 方法 システムの構築はコンピューターNEC PC-9821BPを使用し, データベースソフト桐Ver.5.02を用いて行った. システム構築の概略をFig. 1に示す. メインメニューは表示, 検索, 追加登録, 一覧表印刷, 終了の5項目から成る. データの入力は表示又は追加登録で行い, 検索は5種類の検索方法による1次検索のあと, 検索条件を付加したい場合はAND検索の2次検索が行える形式とした. 表示, 入力画面は一つの質疑が1データごとに1枚のカード式画面になるように設定した(Fig. 2). |
---|---|
ISSN: | 0389-9098 2185-9477 |
DOI: | 10.5649/jjphcs1975.24.611 |