在宅人工呼吸を行うDuchenne型筋ジストロフィー患者のためのアラームつき酸素飽和度モニタリングシステム(SpO2)の開発

Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)の慢性呼吸不全患者23例で鼻マスク間欠性陽圧人工呼吸(NIPPV)を用いて自宅外泊を行った. そのうち1例は, 1年間在宅人工呼吸を行っている. 在宅人工呼吸患者に対する医療支援体制の一つとして, アラームつき動脈血酸素飽和度(SpO2)モニタリングシステムを開発した. 本システムは, 患者のSpO2が, 電話回線を通じて病院側のパソコンに定時および緊急時に自動的に伝送されるものである. 毎日伝送される夜間SpO2トレンドグラフで, NIPPV効果の経時的変化をとらえ, 受診や訪問の必要な時期を判断できる. アラームにより, 家族が気づかない患者の急...

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Published in医療 Vol. 49; no. 8; pp. 638 - 643
Main Authors 住谷, 晋, 石川, 幸辰, 南, 良二, 斉藤, 正樹, 石川, 悠加
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 国立医療学会 20.08.1995
国立医療学会
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ISSN0021-1699
1884-8729
DOI10.11261/iryo1946.49.638

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Summary:Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)の慢性呼吸不全患者23例で鼻マスク間欠性陽圧人工呼吸(NIPPV)を用いて自宅外泊を行った. そのうち1例は, 1年間在宅人工呼吸を行っている. 在宅人工呼吸患者に対する医療支援体制の一つとして, アラームつき動脈血酸素飽和度(SpO2)モニタリングシステムを開発した. 本システムは, 患者のSpO2が, 電話回線を通じて病院側のパソコンに定時および緊急時に自動的に伝送されるものである. 毎日伝送される夜間SpO2トレンドグラフで, NIPPV効果の経時的変化をとらえ, 受診や訪問の必要な時期を判断できる. アラームにより, 家族が気づかない患者の急なSpO2の低下を院内で検出し, 対応することができる. 本システムは, 在宅NIPPVをより安全に長期に維持するのに役立つと考えられる.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.49.638