周術期に心房細動発作を起こした症例の麻酔管理

周術期は, 精神的, 肉体的ストレスや疼痛のため, 発作性心房細動を起こし易い状態に成っているばかりでなく, 慢性経過の心房細動でも ventricular rate が増えてしまう可能性がある. 周術期に心房細動頻拍発作をきたした3症例を経験し, 1例は明らかな基礎疾患は認められなかったが, 心室性期外収縮の連発を伴ったため, 他の2例は心疾患を有し循環動態の変動をみたため, それぞれ, プロプラノロールとジゴキシン, ベラパミルとジゴキシン, ベラパミルとジソピラマイドを使用し, 有効に ventricular response を減少させると共に, 洞調律に戻すことができた....

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 8; no. 1; pp. 69 - 74
Main Authors 中尾, みどり, 赤沢, 訓, 清水, 禮壽, 中尾, 慎一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 1988
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.8.69

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Summary:周術期は, 精神的, 肉体的ストレスや疼痛のため, 発作性心房細動を起こし易い状態に成っているばかりでなく, 慢性経過の心房細動でも ventricular rate が増えてしまう可能性がある. 周術期に心房細動頻拍発作をきたした3症例を経験し, 1例は明らかな基礎疾患は認められなかったが, 心室性期外収縮の連発を伴ったため, 他の2例は心疾患を有し循環動態の変動をみたため, それぞれ, プロプラノロールとジゴキシン, ベラパミルとジゴキシン, ベラパミルとジソピラマイドを使用し, 有効に ventricular response を減少させると共に, 洞調律に戻すことができた.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.8.69