私たちが行っている化学放射線療法後の救済手術における皮膚切開デザインの工夫

化学放射線療法後の救済手術においては皮膚切開のデザインは,特別な配慮が必要である。 われわれの救済手術を行う際の皮膚切開のデザインの基本的なコンセプトは以下のとおりである。(1)胸部の皮膚を上方に進展して利用できるようなデザインにする。(2)皮膚縫合線が再建組織の上にのるようにする。(3)必ずしも3ポイントは禁忌ではない。ただし,それぞれの皮弁先端の血流が維持されるように,かつ,再建組織の上に3ポイントがくるようにする。 術後合併症を避けるためには,手術中の手技のみならず,皮膚切開のデザインなどの手術の戦略も同様に重要である。...

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Published in頭頸部外科 Vol. 21; no. 1; pp. 103 - 106
Main Authors 本間, 明宏, 折舘, 伸彦, 鈴木, 章之, 鈴木, 清護, 原, 敏浩, 真栄田, 裕行, 水町, 貴諭, 稲村, 直哉, 福田, 諭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2011
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Summary:化学放射線療法後の救済手術においては皮膚切開のデザインは,特別な配慮が必要である。 われわれの救済手術を行う際の皮膚切開のデザインの基本的なコンセプトは以下のとおりである。(1)胸部の皮膚を上方に進展して利用できるようなデザインにする。(2)皮膚縫合線が再建組織の上にのるようにする。(3)必ずしも3ポイントは禁忌ではない。ただし,それぞれの皮弁先端の血流が維持されるように,かつ,再建組織の上に3ポイントがくるようにする。 術後合併症を避けるためには,手術中の手技のみならず,皮膚切開のデザインなどの手術の戦略も同様に重要である。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.21.103