論文 たわみ計測による新幹線用合成桁の剛性評価

鉄道橋の構造性能や列車走行性を精度よく評価するためには,全体系および部材の動的応答,即ち,剛性,重量を適切に把握する必要がある.鉄道橋では軌道部材等の非構造部材が主桁等の主構造剛性に少なからず影響を及ぼす.本研究では,従来実測による検討が少ない新幹線合成桁2橋,新幹線SRC桁1橋を対象に合成桁全体の剛性評価を目的として,高解像度カメラによる画像計測を行い列車通過時のたわみと固有振動数を測定した.また,梁理論に基づき非構造部材および線路方向の断面変化を考慮して剛性を算出し,画像計測結果との比較分析を行った.分析結果より,橋りょうの実剛性に及ぼす影響として,主構造の線路方向の断面変化と比較して非構...

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Published in鉄道工学シンポジウム論文集 Vol. 29; no. 1; pp. 147 - 154
Main Authors 徳永 宗正, 池田 学, 豊原 匡織, 北川 晴之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 構造工学委員会 鉄道工学連絡小委員会 2025
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ISSN2759-1492
DOI10.11532/railwayengineering.29.1_147

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Summary:鉄道橋の構造性能や列車走行性を精度よく評価するためには,全体系および部材の動的応答,即ち,剛性,重量を適切に把握する必要がある.鉄道橋では軌道部材等の非構造部材が主桁等の主構造剛性に少なからず影響を及ぼす.本研究では,従来実測による検討が少ない新幹線合成桁2橋,新幹線SRC桁1橋を対象に合成桁全体の剛性評価を目的として,高解像度カメラによる画像計測を行い列車通過時のたわみと固有振動数を測定した.また,梁理論に基づき非構造部材および線路方向の断面変化を考慮して剛性を算出し,画像計測結果との比較分析を行った.分析結果より,橋りょうの実剛性に及ぼす影響として,主構造の線路方向の断面変化と比較して非構造部材の影響が支配的であること,非構造部材の影響を考慮することで,梁理論による計算値と実測値が一致することを示した.
ISSN:2759-1492
DOI:10.11532/railwayengineering.29.1_147