極低出生体重児に対する早期介入の発達効果 修正3歳時の追跡調査

新生児期に実施した極低出生体重児に対する早期介入early intervention program(EIP)の修正3歳時の発達効果を検討した。対象は,1990-96年に当院未熟児室にて加療し,抽出条件を満たし,修正3歳時まで追跡調査した極低出生体重児47例(介入群29例,対照群18例)であった。測定は,修正3歳時のMcCarthy知能発達検査(McCarthy Scale)の各指数を2群間で比較した。結果は,McCarthy Scaleの各指数ともベースライン状態を調整した重回帰分析で2群間に有意な差はなかった。また,ベースライン状態で調整した一般知能指数の分布の比較結果にも,2群間に有意差...

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Published in理学療法学 Vol. 28; no. 5; pp. 229 - 234
Main Authors 高橋, 達也, 大城, 昌平, 福田, 雅文, 有澤, 孝吉, 後藤, ヨシ子, 穐山, 富太郎, 齋藤, 寛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本理学療法士学会 31.07.2001
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ISSN0289-3770
2189-602X
DOI10.15063/rigaku.KJ00003131754

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Summary:新生児期に実施した極低出生体重児に対する早期介入early intervention program(EIP)の修正3歳時の発達効果を検討した。対象は,1990-96年に当院未熟児室にて加療し,抽出条件を満たし,修正3歳時まで追跡調査した極低出生体重児47例(介入群29例,対照群18例)であった。測定は,修正3歳時のMcCarthy知能発達検査(McCarthy Scale)の各指数を2群間で比較した。結果は,McCarthy Scaleの各指数ともベースライン状態を調整した重回帰分析で2群間に有意な差はなかった。また,ベースライン状態で調整した一般知能指数の分布の比較結果にも,2群間に有意差はなかった。EIPによってみられた新生児期および修正1歳時の両者の発達の差は,3歳時点ではなくなるように考えられた。介入による長期的な発達効果を期待するためには,継続的な介入プログラムを実施することが必要であると思われた。
ISSN:0289-3770
2189-602X
DOI:10.15063/rigaku.KJ00003131754