ゲノム解析技術の進展と課題 巨大化する医学・生命科学分野の技術

ヒトゲノム計画(1990-2003)の進展によってDNAシークエンス技術は発展し,ヒトゲノム計画以後,数千~数万の塩基配列を産出する「次世代シークエンサー」が研究現場に導入されるようになった.生命科学や医学の領域では、シークエンス技術の発展は,1個の遺伝子から全ゲノム解析へと研究対象を変容させた.本研究の目的は,次世代シークエンス技術の特徴を描写した上で,次世代シークエンサーを制御するために必要な研究環境を分析し明らかにすることである.さらに,ゲノム科学が抱える多くの問題について,国家レベルでの巨大プロジェクトに依存し,数多くの多様な領域の専門家の恊働を必要とするような「巨大科学」であるという...

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Published in社会技術研究論文集 Vol. 11; pp. 138 - 148
Main Authors 武藤, 香織, 荒内, 貴子, 礒部, 太一, 井上, 悠輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社会技術研究会 2014
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ISSN1349-0184
1882-4609
DOI10.3392/sociotechnica.11.138

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Summary:ヒトゲノム計画(1990-2003)の進展によってDNAシークエンス技術は発展し,ヒトゲノム計画以後,数千~数万の塩基配列を産出する「次世代シークエンサー」が研究現場に導入されるようになった.生命科学や医学の領域では、シークエンス技術の発展は,1個の遺伝子から全ゲノム解析へと研究対象を変容させた.本研究の目的は,次世代シークエンス技術の特徴を描写した上で,次世代シークエンサーを制御するために必要な研究環境を分析し明らかにすることである.さらに,ゲノム科学が抱える多くの問題について,国家レベルでの巨大プロジェクトに依存し,数多くの多様な領域の専門家の恊働を必要とするような「巨大科学」であるという点から分析を講じた上で,それらの問題に対処するための方策を提示する.
ISSN:1349-0184
1882-4609
DOI:10.3392/sociotechnica.11.138