公共的な研究用ヒト組織バンク設立のための検討:国立小児病院における摘出ヒト扁桃組織バンク構築の試み.寄せられたコメントに対する返答

• Published in: 組織培養研究 Vol. 20; no. 1; pp. 19 - 26
• Main Authors: 絵野沢, 伸, 鈴木, 盛一, 雨宮, 浩, 土橋, 信明, 川城, 信子, 宇都木, 伸, 高村, 政範, 松村, 外志張
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本組織培養学会 31.03.2001
• Subjects: インフォームドコンセント; バンク; ヒト組織; 未成年
• ISSN: 0912-3636; 1881-3704
• DOI: 10.11418/jtca1981.20.1_19

組織培養研究誌に掲載された標記論文(19:163-183,2000、またはhttp://cellbank.nihs.go.jp/jtca/ethics/tonsil.htm参照)に対する種々のコメントに対し、前掲の白井論文ならびに行成論文を中心に我々の考えを述べる。この中でインフォームドコンセントに関し(1)同意の在り方と小児が提供者であることへの配慮、(2)ヒト組織の利用者、目的が不特定であることへの対応、に多くの指摘がなされている。前者は小児のみならず、手術を間近に控えた本人あるいは理解力の不十分な提供者と適正なICが成立するかといった問題にも通じる。後者は公共バンクへのサンプル収集では不可避な問題である。これら指摘を参考に研究資源としてのヒト組織供給システムの在り方を再度考察した。