百日咳に対するMidecamycin acotateの治療効果

百日咳の化学療法はMacrolide系薬剤 (MLs) が一般に使用され, 中でもErythromycin (EM) が優れた抗菌力を有することから第1選択剤とされている。 新しく明治製菓株式会社で開発されたMLsのMidecamycin acetate (MOM) はMidecamycin (MDM) の誘導体で, Fig.1の構造式を有し, Bordetella pertussisに対し1.56μg/mlのMICを示し1), EM, MDMよりは劣る1, 2) が, 菌種によつては生体内で優れた抗菌作用を有する1) と述ベられている。また, 生体内代謝についての研究ではMb-12, Mb-...

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Published inThe Japanese Journal of Antibiotics Vol. 35; no. 8; pp. 2022 - 2033
Main Authors 石本, 耕治, 河野, 優子, 荒木, 久昭, 田中, 地平, 中島, 哲也, 太田, 正憲, 山下, 文雄, 渡利, 寛, 永山, 清高, 小松, 良治, 湯浅, 洸, 西山, 亨, 原口, 憲二, 本廣, 孝, 松尾, 宏, 津川, 信, 富永, 薫, 高城, 信彦, 山本, 正士, 田中, 耕一, 今井, 昌一, 久保田, 薫, 沖, 重美, 冨田, 尚文, 阪田, 保隆, 田中, 祥視, 行実, 成徳, 島田, 康, 伊牟田, 富佐恵, 古賀, 達彦, 渋谷, 幸彦, 藤本, 保
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本感染症医薬品協会 1982
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ISSN0368-2781
2186-5477
DOI10.11553/antibiotics1968b.35.2022

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Summary:百日咳の化学療法はMacrolide系薬剤 (MLs) が一般に使用され, 中でもErythromycin (EM) が優れた抗菌力を有することから第1選択剤とされている。 新しく明治製菓株式会社で開発されたMLsのMidecamycin acetate (MOM) はMidecamycin (MDM) の誘導体で, Fig.1の構造式を有し, Bordetella pertussisに対し1.56μg/mlのMICを示し1), EM, MDMよりは劣る1, 2) が, 菌種によつては生体内で優れた抗菌作用を有する1) と述ベられている。また, 生体内代謝についての研究ではMb-12, Mb-2, Mb-6, Mb-9aなどの抗菌力をもつた代謝物が存在する1) ことが判明している。 そこで私たちは, 本剤を小児に投与し, 血清中濃度, 尿中代謝物および回収率を測定するとともに百日咳に対する臨床効果および副作用を検討したのでその成績を報告する。
ISSN:0368-2781
2186-5477
DOI:10.11553/antibiotics1968b.35.2022