小児科領域におけるCefdinirの基礎的・臨床的検討

新しいセフェム系抗生物質であるCefdhlir (CFDN) の小児科領域感染症における臨床的検討を行い以下の結果を得た。 1.CFDNを空腹時経口投与した際の血漿中濃度半減期は3mg/kg投与時が平均1.24時間, 6mg/kg投与時が平均1.85時間であった。 2.CFDNを空腹時経口投与した際の投与後8時間までの尿中排泄率は3mg/kg投与時が平均19.0%, 6mg/kg投与時が平均n5%であった。 3.CFDNの臨床的効果を扁桃腺炎12例, 気管支炎8例, 肺炎2例, 尿路感染症4例, ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群1例, 膿痂疹1例の計28例について検討した。有効率は89.3%であっ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inThe Japanese Journal of Antibiotics Vol. 43; no. 8; pp. 1476 - 1488
Main Authors 中尾, 吉邦, 安藤, 嘉浩, 鬼頭, 修, 竹内, 秀俊, 早川, 文雄, 小川, 昭正, 久野, 邦義
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本感染症医薬品協会 1990
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:新しいセフェム系抗生物質であるCefdhlir (CFDN) の小児科領域感染症における臨床的検討を行い以下の結果を得た。 1.CFDNを空腹時経口投与した際の血漿中濃度半減期は3mg/kg投与時が平均1.24時間, 6mg/kg投与時が平均1.85時間であった。 2.CFDNを空腹時経口投与した際の投与後8時間までの尿中排泄率は3mg/kg投与時が平均19.0%, 6mg/kg投与時が平均n5%であった。 3.CFDNの臨床的効果を扁桃腺炎12例, 気管支炎8例, 肺炎2例, 尿路感染症4例, ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群1例, 膿痂疹1例の計28例について検討した。有効率は89.3%であった。 4.副作用は1例に下痢が認められた。投与前後の臨床検査成績では2例に好酸球増多を, 1例に血小板増多を認めた。
ISSN:0368-2781
2186-5477
DOI:10.11553/antibiotics1968b.43.1476