偏光光学系XRF装置を用いるアジア米の微量元素の定量及び産地判別への適用
偏光光学系蛍光X線分析装置を用いて,日本,中国,マレーシア,バングラディッシュ,ミャンマーのアジア5か国の精白米中微量元素の定量を行った.試料調製の際,長粒米(インディカ米)は錠剤成型されにくく,12 tonf/cm2で10分間の加圧の条件が必要であった.二次ターゲット材に,T, Ge, Zrを用いることで,10元素(P, S, Cl, K, Ca, Mn, Fe, Cu, Zn, Rb)が15分の測定で検出され,そのうち6元素(P, Mn, Fe, Cu, Zn, Rb)を検量線法で定量した.これらの6元素の組成と安定同位体比δ13C, δ15N, δ18Oを組み合わせて解析したところ,アジ...
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Published in | 分析化学 Vol. 70; no. 10.11; pp. 583 - 592 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
公益社団法人 日本分析化学会
05.10.2021
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Summary: | 偏光光学系蛍光X線分析装置を用いて,日本,中国,マレーシア,バングラディッシュ,ミャンマーのアジア5か国の精白米中微量元素の定量を行った.試料調製の際,長粒米(インディカ米)は錠剤成型されにくく,12 tonf/cm2で10分間の加圧の条件が必要であった.二次ターゲット材に,T, Ge, Zrを用いることで,10元素(P, S, Cl, K, Ca, Mn, Fe, Cu, Zn, Rb)が15分の測定で検出され,そのうち6元素(P, Mn, Fe, Cu, Zn, Rb)を検量線法で定量した.これらの6元素の組成と安定同位体比δ13C, δ15N, δ18Oを組み合わせて解析したところ,アジア米の国ごとの特徴が明確となり,それぞれの産地を判別できる可能性が示された. |
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ISSN: | 0525-1931 |
DOI: | 10.2116/bunsekikagaku.70.583 |