Stage IIIa 直腸癌における再発危険因子の検討

目的：stage IIIa 直腸癌の再発危険因子を明らかにする． 方法：対象は1990年から2011年の間に当院で根治切除を行った直腸癌 stage IIIa 症例118例．臨床病理学的因子に対して単変量および多変量解析を行い，再発危険因子を検討した． 結果：5年無再発生存率は70.0％，全生存率は84.7％であった．単変量解析では肛門縁から腫瘍までの距離，肉眼型，術前CEA値で有意差を認めた．単変量解析でP＜0.1であった項目について多変量解析を行ったところリンパ節転移個数が2個以上であること（HR 2.17，95％C.I. 1.061-4.432，P＝0.034）が独立した再発危険因子であ...

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Published in日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 68; no. 4; pp. 215 - 220
Main Authors 金澤, 周, 片山, 雄介, 浅利, 昌大, 利野, 靖, 樋口, 晃生, 五代, 天偉, 沼田, 幸司, 益田, 宗孝, 澤崎, 翔, 塩澤, 学, 赤池, 信
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大腸肛門病学会 2015
Subjects
stage IIIa
再発危険因子
直腸癌
補助化学療法
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ISSN0047-1801
1882-9619
DOI10.3862/jcoloproctology.68.215

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Summary:目的：stage IIIa 直腸癌の再発危険因子を明らかにする． 方法：対象は1990年から2011年の間に当院で根治切除を行った直腸癌 stage IIIa 症例118例．臨床病理学的因子に対して単変量および多変量解析を行い，再発危険因子を検討した． 結果：5年無再発生存率は70.0％，全生存率は84.7％であった．単変量解析では肛門縁から腫瘍までの距離，肉眼型，術前CEA値で有意差を認めた．単変量解析でP＜0.1であった項目について多変量解析を行ったところリンパ節転移個数が2個以上であること（HR 2.17，95％C.I. 1.061-4.432，P＝0.034）が独立した再発危険因子であった． 結語：Stage IIIa 直腸癌における再発危険因子はリンパ節転移個数が2個以上であり，該当症例では積極的な術前後の補助療法を検討すべきと考えられた．
ISSN:0047-1801
1882-9619
DOI:10.3862/jcoloproctology.68.215