Stage II直腸癌における再発危険因子の検討

目的:当院におけるStage II直腸癌の再発危険因子を明らかにする.方法:対象は1990年から2007年の間に当院で根治切除を行った直腸癌Stage II症例133例.臨床病理学的因子に対して単変量および多変量解析を行い,再発危険因子を検討した.結果:男性99例,女性34例,年齢中央値は63歳(34-89歳)であった.5年無病生存率は86.3%,全生存率は94.7%であった.単変量解析では術前CEA>5ng/mlおよび肛門縁から腫瘍下縁の距離≦40mmで有意差を認めた.多変量解析でも同様に術前CEA値,肛門縁から腫瘍下縁の距離が独立した再発危険因子であった.結語:Stage II直腸癌におけ...

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Published in日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 67; no. 5; pp. 305 - 309
Main Authors 片山, 雄介, 利野, 靖, 五代, 天偉, 樋口, 晃生, 沼田, 幸司, 益田, 宗孝, 澤崎, 翔, 塩澤, 学, 赤池, 信
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大腸肛門病学会 2014
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ISSN0047-1801
1882-9619
DOI10.3862/jcoloproctology.67.305

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Summary:目的:当院におけるStage II直腸癌の再発危険因子を明らかにする.方法:対象は1990年から2007年の間に当院で根治切除を行った直腸癌Stage II症例133例.臨床病理学的因子に対して単変量および多変量解析を行い,再発危険因子を検討した.結果:男性99例,女性34例,年齢中央値は63歳(34-89歳)であった.5年無病生存率は86.3%,全生存率は94.7%であった.単変量解析では術前CEA>5ng/mlおよび肛門縁から腫瘍下縁の距離≦40mmで有意差を認めた.多変量解析でも同様に術前CEA値,肛門縁から腫瘍下縁の距離が独立した再発危険因子であった.結語:Stage II直腸癌における再発危険因子は術前CEA高値および肛門縁から腫瘍下縁の距離が40mm以下であり,積極的な補助療法を検討すべきと考えられた.
ISSN:0047-1801
1882-9619
DOI:10.3862/jcoloproctology.67.305