2種のCa拮抗薬 (アムロジピン, ベニジピン) のチャネルサブタイプ特異性と光学異性との関連

ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬のCa2+チャネルサブタイプ特異性と, 薬物構造との関連をみる目的で, 非L型Ca2+チャネル抑制作用を有する2つのCa拮抗薬 (アムロジピン, ベニジピン) の光学異性体の作用を検討した, アフリカツメガエル卵母細胞に発現させた, L, NおよびP/Q型チャネルに, アムロジピンとその光学異性体, ベニジピンとその光学異性体DH49βを作用させると, アムロジピンのR (-) 体およびDH49βは, L型チャネル抑制作用を有さなかったが, NおよびP/Q型チャネルは抑制した.一方, アムロジピンならびにそのS (+) 体, べニジピンはL, NおよびP/Q型いずれ...

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Published in心電図 Vol. 27; no. 1; pp. 74 - 82
Main Authors 長岡, 健介, 本吉, 健太郎, 一色, 高明, 山川, 健, 古川, 泰司, 石川, 秀一, 渡, 雄至, 上野, 泰也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本不整脈心電学会 25.01.2007
日本心電学会
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ISSN0285-1660
1884-2437
DOI10.5105/jse.27.74

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Summary:ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬のCa2+チャネルサブタイプ特異性と, 薬物構造との関連をみる目的で, 非L型Ca2+チャネル抑制作用を有する2つのCa拮抗薬 (アムロジピン, ベニジピン) の光学異性体の作用を検討した, アフリカツメガエル卵母細胞に発現させた, L, NおよびP/Q型チャネルに, アムロジピンとその光学異性体, ベニジピンとその光学異性体DH49βを作用させると, アムロジピンのR (-) 体およびDH49βは, L型チャネル抑制作用を有さなかったが, NおよびP/Q型チャネルは抑制した.一方, アムロジピンならびにそのS (+) 体, べニジピンはL, NおよびP/Q型いずれのチャネルにも抑制作用を示した.したがって, 2つの薬物によるCa2+チャネル抑制作用の光学異性体依存性は, 高閾値型Ca2+チャネルでは, L型チャネルのみに認められる現象であることが明らかとなった.
ISSN:0285-1660
1884-2437
DOI:10.5105/jse.27.74