V.アメーバ性大腸炎とその他の直腸肛門部性感染症

腸管感染症の中には性感染症に位置付けられる疾患が含まれており,主に直腸肛門部に病変を形成する.代表的な疾患としては,アメーバ性大腸炎,クラミジア直腸炎,直腸梅毒,尖圭コンジローマが挙げられる.便通異常,血便,テネスムス,下腹部痛,肛門部痛などの症状を契機に受診することが多いが,無症状の場合もある.診断には既往歴,海外渡航歴,生活環境,性行動などについての問診とともに臨床検査,内視鏡検査が有用であるが,直腸肛門部の特徴的な診察所見も重要である....

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Published in日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 71; no. 10; pp. 482 - 493
Main Authors 岡本, 康介, 深野, 雅彦, 下島, 裕寛, 杉田, 博俊, 彦坂, 吉興, 若林, 秀幸, 香取, 玲美, 松村, 奈緒美, 河野, 洋一, 黒水, 丈次, 松島, 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本大腸肛門病学会 2018
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Summary:腸管感染症の中には性感染症に位置付けられる疾患が含まれており,主に直腸肛門部に病変を形成する.代表的な疾患としては,アメーバ性大腸炎,クラミジア直腸炎,直腸梅毒,尖圭コンジローマが挙げられる.便通異常,血便,テネスムス,下腹部痛,肛門部痛などの症状を契機に受診することが多いが,無症状の場合もある.診断には既往歴,海外渡航歴,生活環境,性行動などについての問診とともに臨床検査,内視鏡検査が有用であるが,直腸肛門部の特徴的な診察所見も重要である.
ISSN:0047-1801
1882-9619
DOI:10.3862/jcoloproctology.71.482