植皮術に局所静脈内麻酔法を用いた-症例

本学口腔外科にて左口腔底部および下顎腫瘍と診断され, 全身麻酔下で手術を行った68歳の男性に対し, 術後49日目に再度左前腕部への中間層植皮術が予定された.麻酔方法として局所静脈内麻酔法を選択した.麻酔剤として0.5%リドカィン24mlを使用することにより, 術中患者は手術操作による痛みを訴えることなくべインコントロールは良好であった.しかしながら, タニケット加圧に伴う圧迫痛が出現し7.5mgのジアゼパム投与により抑制できなかった.また, タニケット解除後局所麻酔薬による中毒症状や循環動態の変動は見られず, 手術は無事終了した....

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Published in昭和歯学会雑誌 Vol. 11; no. 2; pp. 265 - 267
Main Authors 井汲, 周治, 久野, 斉俊, 山嵜, 博義, 陳, 光輝, 五島, 衣子, 岡, 秀一郎, 吉村, 節
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 昭和大学・昭和歯学会 1991
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Summary:本学口腔外科にて左口腔底部および下顎腫瘍と診断され, 全身麻酔下で手術を行った68歳の男性に対し, 術後49日目に再度左前腕部への中間層植皮術が予定された.麻酔方法として局所静脈内麻酔法を選択した.麻酔剤として0.5%リドカィン24mlを使用することにより, 術中患者は手術操作による痛みを訴えることなくべインコントロールは良好であった.しかしながら, タニケット加圧に伴う圧迫痛が出現し7.5mgのジアゼパム投与により抑制できなかった.また, タニケット解除後局所麻酔薬による中毒症状や循環動態の変動は見られず, 手術は無事終了した.
ISSN:0285-922X
2186-5396
DOI:10.11516/dentalmedres1981.11.265