肉芽腫性乳腺炎の4例

4例の肉芽腫性乳腺炎を経験し,うち1例でCorynebacterium Kroppenstedtii感染を認めたので報告する.症例1:38歳,女性.左乳房腫瘤を主訴に受診された.穿刺生検で肉芽腫性乳腺炎と診断,抗生剤投与で改善せずステロイドの内服を追加したが,膿瘍形成に至り,ドレナージ術を施行した.症例2:36歳,女性.左乳房腫瘤を主訴に受診,精査の結果,肉芽腫性乳腺炎と診断されたが,現在症状なく経過観察中である.症例3:39歳,女性.右乳房腫瘤を主訴に受診され,針生検で肉芽腫性乳腺炎の診断を得た.抗生剤投与で改善なくドレナージ術を施行した.症例4:34歳,女性.左乳房腫瘤を主訴に受診された....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 73; no. 6; pp. 1331 - 1336
Main Authors 豊田, 剛, 後藤, 正和, 三浦, 連人, 森本, 忠興, 木下, 貴史, 松山, 和男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2012
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.73.1331

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Summary:4例の肉芽腫性乳腺炎を経験し,うち1例でCorynebacterium Kroppenstedtii感染を認めたので報告する.症例1:38歳,女性.左乳房腫瘤を主訴に受診された.穿刺生検で肉芽腫性乳腺炎と診断,抗生剤投与で改善せずステロイドの内服を追加したが,膿瘍形成に至り,ドレナージ術を施行した.症例2:36歳,女性.左乳房腫瘤を主訴に受診,精査の結果,肉芽腫性乳腺炎と診断されたが,現在症状なく経過観察中である.症例3:39歳,女性.右乳房腫瘤を主訴に受診され,針生検で肉芽腫性乳腺炎の診断を得た.抗生剤投与で改善なくドレナージ術を施行した.症例4:34歳,女性.左乳房腫瘤を主訴に受診された.細胞診で悪性所見を認めず,肉芽腫性乳腺炎と診断,PCR検査でCorynebacterium Kroppenstedtiiが陽性であった.ミノマイシン投与にて症状増悪なく,経過観察中である.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.73.1331