徳島から発信する移植普及啓発 -医療系学生への命の授業・全国移植啓発チーム設立

【背景】移植医療普及啓発のため、徳島での医療系学生に対するドナーアクション(命の授業)の必要性について言及するとともに、全国への普及啓発の浸透のため、日本移植学会・臓器提供普及啓発委員会での活動を紹介する。【活動報告】1)医療系学生に対するドナーアクション(命の授業)2010年~2024年に、徳島大学医療系学生の1年生約250名を対象としている。“命の授業”と称し、臓器提供意思表示率向上、移植医療の一般知識の普及啓発のみならず、医療従事者を志す上での命の大切さ、死に向き合うことの重要さについても実感してもらう機会にしている。2)臓器提供普及啓発委員会全国一律な普及啓発をめざすため、47 都道府...

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Published in移植 Vol. 59; no. Supplement; p. s274_2
Main Authors 池本, 哲也, 寺奥, 大貴, 山田, 眞一郎, 森根, 裕二, 島田, 光生, 齋藤, 裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本移植学会 2024
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ISSN0578-7947
2188-0034
DOI10.11386/jst.59.Supplement_s274_2

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Summary:【背景】移植医療普及啓発のため、徳島での医療系学生に対するドナーアクション(命の授業)の必要性について言及するとともに、全国への普及啓発の浸透のため、日本移植学会・臓器提供普及啓発委員会での活動を紹介する。【活動報告】1)医療系学生に対するドナーアクション(命の授業)2010年~2024年に、徳島大学医療系学生の1年生約250名を対象としている。“命の授業”と称し、臓器提供意思表示率向上、移植医療の一般知識の普及啓発のみならず、医療従事者を志す上での命の大切さ、死に向き合うことの重要さについても実感してもらう機会にしている。2)臓器提供普及啓発委員会全国一律な普及啓発をめざすため、47 都道府県に啓発世話人(移植学会役員)及び都道府県コーディネータを合わせた、“移植啓発チーム”の体制整備を行った。啓発実態・資源について網羅的な調査を行い、行政・医師・コーディネータの連携が非常に重要であり、コーディネータの負担が大きいことが判明した。行政との連携調査を実施したとろ、行政担当者と医師/コーディネータ間のやりとりが疎遠であった。【結語】医療系学生の移植医療に対する知識理解や医療従事者として命に向かい合う自覚や覚悟は乏しく、低学年からのドナーアクションが必要である。各都道府県レベルでの行政・医師・コーディネータのチーム作りが重要であり、47都道府県でモデル啓発チームを共有していく必要がある。
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.59.Supplement_s274_2