生体腎移植ドナーのフォローアップ継続に関する取り組み
【目的】2022年の当院生体腎ドナーフォローアップ状況調査の結果を踏まえ、個別対応を実施した。個別対応前後のフォローアップ率の変化と今後の課題について検討した。【方法】対象は1996年4月から2023年3月に当院で腎提供しフォローしているドナー184例と他院で腎提供し当院でフォローしているドナー25例の計209例。2022年3月以降受診もしくは経過追跡に至った例を「フォローアップ継続」、2022年3月以降未受診もしくは他施設フォローへ変更後経過追跡に至らなかった例を「フォローアップ中断」とした。受診を促すための対応方法としては、移植した月を検診月とし、月別のドナーフォローリストを作成し、リスト...
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Published in | 移植 Vol. 59; no. Supplement; p. s306_1 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本移植学会
2024
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ISSN | 0578-7947 2188-0034 |
DOI | 10.11386/jst.59.Supplement_s306_1 |
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Summary: | 【目的】2022年の当院生体腎ドナーフォローアップ状況調査の結果を踏まえ、個別対応を実施した。個別対応前後のフォローアップ率の変化と今後の課題について検討した。【方法】対象は1996年4月から2023年3月に当院で腎提供しフォローしているドナー184例と他院で腎提供し当院でフォローしているドナー25例の計209例。2022年3月以降受診もしくは経過追跡に至った例を「フォローアップ継続」、2022年3月以降未受診もしくは他施設フォローへ変更後経過追跡に至らなかった例を「フォローアップ中断」とした。受診を促すための対応方法としては、移植した月を検診月とし、月別のドナーフォローリストを作成し、リストに沿った検診の案内や、レシピエントを介した検診の案内を行った。また、受診困難者に対しては、電話や書面での他院受診状況及び検査結果の確認、受診可能施設へのフォロー変更の提案を行った。個別対応前後のフォローアップ率について検討した。【結果】前回調査時に未追跡だった36人中22名が追跡に至り、そのうち1年以上未受診だった9名は受診に至った。また全体のフォローアップ継続率は前回81%に対し今回は89%と上昇した。【結語】生体腎ドナーへの個別対応によりフォローアップ率は上昇した。一方で未だフォローアップ中断ドナーもいるため個別対応の強化と継続が必要である。 |
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ISSN: | 0578-7947 2188-0034 |
DOI: | 10.11386/jst.59.Supplement_s306_1 |