臓器提供施設連携体制構築事業を支える事務局の役割
【はじめに】聖隷浜松病院は本事業が始まった2019年度より事業受託を開始し、当初より医療ソーシャルワーカー(以下、MSW)がその事務局を担ってきた。【目的】当院における事務局機能を可視化し、事業を継続していくために必要な体制を明らかにする。【方法】事務局には様々な「窓口機能」が求められ、場合によっては緊急的対応が求めらる。本報告では、事業受託開始時からの事務局業務を振り返り、分析・業務整理の必要性を検証する。COI開示情報は。【結果】2019年度以降、コロナ禍も含めて平均して研修等企画が年7回、症例支援が年4回の調整を要していた。実に毎月の様に企画運営と、開催通知・参加取りまとめに加え、運営、...
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Published in | 移植 Vol. 59; no. Supplement; p. s232_2 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本移植学会
2024
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ISSN | 0578-7947 2188-0034 |
DOI | 10.11386/jst.59.Supplement_s232_2 |
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Summary: | 【はじめに】聖隷浜松病院は本事業が始まった2019年度より事業受託を開始し、当初より医療ソーシャルワーカー(以下、MSW)がその事務局を担ってきた。【目的】当院における事務局機能を可視化し、事業を継続していくために必要な体制を明らかにする。【方法】事務局には様々な「窓口機能」が求められ、場合によっては緊急的対応が求めらる。本報告では、事業受託開始時からの事務局業務を振り返り、分析・業務整理の必要性を検証する。COI開示情報は。【結果】2019年度以降、コロナ禍も含めて平均して研修等企画が年7回、症例支援が年4回の調整を要していた。実に毎月の様に企画運営と、開催通知・参加取りまとめに加え、運営、各種事務手続きが必要となった。また2023年度は連携施設内で5件の相談・見学調整症例が同時多発的・連続的に発生した。【考察】業務の煩雑さと緊急対応など、MSWの日常業務をしながらの事務局機能に限界と課題が見えた。MSWとして、症例への家族支援として関わる必要性がある一方で、事務局業務に追われ本来の対人業務に携われなくなる側面も見えてきた。本事業の実施により、地域基盤整備という一定の効果が得られている一方で、今後も更なる事業の発展と事務機能の充実が求められてくる。MSWのコーディネート力という強みに加えて、今後は院内の多職種が連携した事務局体制の構築が必須と考える。 |
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ISSN: | 0578-7947 2188-0034 |
DOI: | 10.11386/jst.59.Supplement_s232_2 |