カルボキシル基, カルボニル基を含むセルロースヘのアクリル酸メチルのグラフト共重合
硝酸第二セリウムアンモニウムを開始剤として, カルボキシル基, カルボニル基を含むセルロース試料にアクリル酸メチルをグラフト共重合させた。 グラフト率は開始剤濃度が3~5mmol/lのとき最大値を示した。初期の重合速度から見かけの活性化エネルギーを求めると, 3.6~11kcal/molが得られた。わずかにカルボニル基を含む試料へのグラフト率および見かけの分岐数は増大するが, 10~30mmol/100gより多くなると, カルボニル基が増すにつれ減少した。カルボキシル基は重合に関与しない。 これらのことから, カルボニル基はセリウム塩と水酸基のレドックス反応による重合開始に何らかの影響を及ぼし...
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Published in | 高分子化學 Vol. 30; no. 338; pp. 335 - 340 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 高分子学会
1973
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Summary: | 硝酸第二セリウムアンモニウムを開始剤として, カルボキシル基, カルボニル基を含むセルロース試料にアクリル酸メチルをグラフト共重合させた。 グラフト率は開始剤濃度が3~5mmol/lのとき最大値を示した。初期の重合速度から見かけの活性化エネルギーを求めると, 3.6~11kcal/molが得られた。わずかにカルボニル基を含む試料へのグラフト率および見かけの分岐数は増大するが, 10~30mmol/100gより多くなると, カルボニル基が増すにつれ減少した。カルボキシル基は重合に関与しない。 これらのことから, カルボニル基はセリウム塩と水酸基のレドックス反応による重合開始に何らかの影響を及ぼし, C (2) またはC (3) の水酸基への重合が鎖末端へのそれより優先するものと考えられる。 |
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ISSN: | 0023-2556 1884-8079 |
DOI: | 10.1295/koron1944.30.335 |