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ラット肝の27℃体外灌流における至適灌流pHの検討
【背景】 易傷害性肝グラフトに対する機械灌流の有用性が報告されたが、灌流時の液組成、温度、pH等の条件検討は不十分である。我々は7℃での肝体外灌流の至適pHを既に報告したが (坂本 2023 J Clin Med)、異なる温度でのMPにおける至適pHは明らかではない。【目的】 27℃の肝機械灌流における至適灌流pHを明らかにすること。【方法】 ラット肝をUW液中で48時間の冷保存(CS)後、UWMP液で27℃, 3時間酸素化灌流(MP)し、さらに単離ラット肝灌流装置で37℃, 90分再灌流した。実験群: CSせずに再灌流 (CT群); MPで再灌流 (CS群); UWMP液でMPする際にpH無...
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Published in | 移植 Vol. 59; no. Supplement; p. s291_3 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本移植学会
2024
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0578-7947 2188-0034 |
DOI | 10.11386/jst.59.Supplement_s291_3 |
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Summary: | 【背景】 易傷害性肝グラフトに対する機械灌流の有用性が報告されたが、灌流時の液組成、温度、pH等の条件検討は不十分である。我々は7℃での肝体外灌流の至適pHを既に報告したが (坂本 2023 J Clin Med)、異なる温度でのMPにおける至適pHは明らかではない。【目的】 27℃の肝機械灌流における至適灌流pHを明らかにすること。【方法】 ラット肝をUW液中で48時間の冷保存(CS)後、UWMP液で27℃, 3時間酸素化灌流(MP)し、さらに単離ラット肝灌流装置で37℃, 90分再灌流した。実験群: CSせずに再灌流 (CT群); MPで再灌流 (CS群); UWMP液でMPする際にpH無調節 (No群); あるいは、UWMP液のpHを7.2~7.6に調節してMP (pH7.2群~7.6群)(各n>6)。再灌流時の肝逸脱酵素、胆汁産生量、酸素消費率、門脈抵抗等を評価した。【結果】 再灌流後の肝逸脱酵素はpH7.4群で最低、No群で最高であった。再灌流時の酸素消費率はCS群では著明に低下したが、全てのMP実施群ではCT群と同等の高値であった。胆汁産生量はCS群、No群で低値、pH7.4群では有意に増加した。肝逸脱酵素はCS群で上昇、No群でも上昇したが、pH7.4群ではCS群と同等であった。pH7.5群はpH7.4群とほぼ同様の結果であった。門脈抵抗値は、全てのpH調節群とCT群、No群間に有意差はなかった。【考察・結語】 温度に応じた至適pHが灌流における重要な条件と考えられた。27℃の肝機械灌流における至適灌流pHは7.4-7.5の範囲と考えられた。 |
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ISSN: | 0578-7947 2188-0034 |
DOI: | 10.11386/jst.59.Supplement_s291_3 |