デュアルカラム/デュアル検出高速液体クロマトグラフィーによる血清中抗けいれん薬の同時定量

HPLCによる血清中の抗けいれん薬の同時定量のため,デュアルカラム/デュアル検出法を開発した.分離カラムとして逆相系CNとC8を選び,移動相として20mMリン酸緩衝液(pH3.0)を含む24%(v/v)アセトニトリル水溶液を用い,検出波長は254nmと220nmに設定した.血中レベルにおける濃度範囲で検量線を作成したところ,エトスクシミドで5.7~68.4μg/ml,ニトラゼパムで17~160ng/mlの濃度範囲において良好な直線性が得られた.標準添加血清からの回収率は,エトスクシミドで98.9±0.9%,ニトラゼパムで78.6±4.9%であった.この方法によれば,一検体当たり20分以内で分析...

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Published in分析化学 Vol. 38; no. 11; pp. T170 - T173
Main Authors 蒲生, 啓司, 村北, 宏之, 藤田, 登美雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 01.11.1989
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ISSN0525-1931
DOI10.2116/bunsekikagaku.38.11_T170

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Summary:HPLCによる血清中の抗けいれん薬の同時定量のため,デュアルカラム/デュアル検出法を開発した.分離カラムとして逆相系CNとC8を選び,移動相として20mMリン酸緩衝液(pH3.0)を含む24%(v/v)アセトニトリル水溶液を用い,検出波長は254nmと220nmに設定した.血中レベルにおける濃度範囲で検量線を作成したところ,エトスクシミドで5.7~68.4μg/ml,ニトラゼパムで17~160ng/mlの濃度範囲において良好な直線性が得られた.標準添加血清からの回収率は,エトスクシミドで98.9±0.9%,ニトラゼパムで78.6±4.9%であった.この方法によれば,一検体当たり20分以内で分析が可能であり,血中レベルのモニタリングに応用できたことから,臨床応用への可能性が示唆された.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.38.11_T170