低魚粉飼料による餌付けおよび選抜飼育が稚魚期のニジマスの成長に及ぼす影響
ニジマスを低魚粉飼料で選抜飼育して得られた選抜群(F2)とその対照群を用いて,選抜飼育の効果と餌付け期の大豆油粕主体飼料の給餌が稚魚期の成長に及ぼす影響について検討した。魚粉および大豆油粕を主体とする餌付け飼料を3週間給餌した対照群および選抜群のニジマス仔魚に,市販飼料を与えて約9 g まで飼育し,大豆油粕主体飼料を給餌する10週間の飼育試験を行った。その結果,選抜群は対照群より成長が良く,餌付け期の低魚粉飼料の経験の有無による成長の変化は認められなかった。それに対して,対照群の餌付け期に大豆油粕主体飼料を与えた群では,稚魚期の成長率が有意に低かった。これらの結果から,ニジマスにおける選抜飼育...
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Published in | 水産増殖 Vol. 70; no. 1; pp. 23 - 34 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
日本水産増殖学会
20.04.2022
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Summary: | ニジマスを低魚粉飼料で選抜飼育して得られた選抜群(F2)とその対照群を用いて,選抜飼育の効果と餌付け期の大豆油粕主体飼料の給餌が稚魚期の成長に及ぼす影響について検討した。魚粉および大豆油粕を主体とする餌付け飼料を3週間給餌した対照群および選抜群のニジマス仔魚に,市販飼料を与えて約9 g まで飼育し,大豆油粕主体飼料を給餌する10週間の飼育試験を行った。その結果,選抜群は対照群より成長が良く,餌付け期の低魚粉飼料の経験の有無による成長の変化は認められなかった。それに対して,対照群の餌付け期に大豆油粕主体飼料を与えた群では,稚魚期の成長率が有意に低かった。これらの結果から,ニジマスにおける選抜飼育が F2 世代においても低魚粉飼料の利用性を高めることが示されたとともに,対照群では餌付け期の大豆油粕主体飼料の摂餌経験が稚魚期の成長の低下を引き起こすことが示唆された。 |
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ISSN: | 0371-4217 2185-0194 |
DOI: | 10.11233/aquaculturesci.70.23 |