Voluntarily Stopping Eating and Drinkingを選択した患者・療養者に対する看護職の経験と葛藤

目的:Voluntarily Stopping Eating and Drinking(VSED)を選択した患者・療養者に対する看護職の経験と葛藤の実態を明らかにする。方法:全国の機能強化型Ⅰ・Ⅱ訪問看護ステーション687事業所と緩和ケア病棟452病院の看護職を対象に質問紙またはWEB調査を実施した。結果:1,580名(有効回答率33.1%)の回答のうち,VSEDを知っていた看護職は22.5%で,対応経験があったのは18.9%であった。その中でも,65.8%がVSED選択者への対応に葛藤を感じ,葛藤と認定看護師資格,思ったことをお互いに伝えやすい職場環境の間に有意差がみられた。所属間で対応経験...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 48; no. 2; pp. 2_91 - 2_100
Main Authors 大島, 亮, 綱嶋, 里枝子, 土肥, 眞奈, 叶谷, 由佳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.07.2025
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Summary:目的:Voluntarily Stopping Eating and Drinking(VSED)を選択した患者・療養者に対する看護職の経験と葛藤の実態を明らかにする。方法:全国の機能強化型Ⅰ・Ⅱ訪問看護ステーション687事業所と緩和ケア病棟452病院の看護職を対象に質問紙またはWEB調査を実施した。結果:1,580名(有効回答率33.1%)の回答のうち,VSEDを知っていた看護職は22.5%で,対応経験があったのは18.9%であった。その中でも,65.8%がVSED選択者への対応に葛藤を感じ,葛藤と認定看護師資格,思ったことをお互いに伝えやすい職場環境の間に有意差がみられた。所属間で対応経験に有意差はなかった。結論:日本において在宅医・緩和ケア医より看護職はVSED選択者への対応経験が少なく,VSEDに関するガイドラインおよび倫理規定が未確立な現状では,看護職の葛藤への支援として,自身の感情表出,共有を目的としたカンファレンスの機会を設ける必要がある。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20250113261