地域住民の健康保持能力(SOC)の強化に関する縦断的検討

健康保持能力といわれる首尾一貫感覚(以下,SOCとする)の強化要因の明確化を目的とし,20歳以上の地域住民3,000人を対象に,2003年及び2005年に自記式質問紙による縦断的調査を実施した。両年の回答に不備のない360人を分析対象とした。日本版SOC13項目スケールにてSOCの経年的変化を求め,「性別」「年齢」「学歴」「世帯の年収」「社会との関わり」「ソーシャルサポート」「幼少期体験」「青年期体験」「20歳までの経済状況」「生活ストレス」「緊張処理の成功体験」との関連性をPearson積率相関係数の算出し,相関がみられた項目の重回帰分析を行った。結果,「20歳までの経済状況」「緊張処理の成...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 33; no. 5; pp. 5_75 - 5_82
Main Authors 田中, 小百合, 桝本, 妙子, 堀井, 節子, 三橋, 美和, 徳重, あつ子, 福本, 恵
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 2010
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Summary:健康保持能力といわれる首尾一貫感覚(以下,SOCとする)の強化要因の明確化を目的とし,20歳以上の地域住民3,000人を対象に,2003年及び2005年に自記式質問紙による縦断的調査を実施した。両年の回答に不備のない360人を分析対象とした。日本版SOC13項目スケールにてSOCの経年的変化を求め,「性別」「年齢」「学歴」「世帯の年収」「社会との関わり」「ソーシャルサポート」「幼少期体験」「青年期体験」「20歳までの経済状況」「生活ストレス」「緊張処理の成功体験」との関連性をPearson積率相関係数の算出し,相関がみられた項目の重回帰分析を行った。結果,「20歳までの経済状況」「緊張処理の成功体験」が強化要因として抽出された。豊かな「20歳までの経済状況」はSOCを低下させ,「緊張処理の成功体験」はSOCを強化することが示唆された。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20100415007