チリ共和国チロエ島におけるアオサとマクロシスティス給餌によるチリウニ Loxechinus albus の中間育成

1989年1月から6月にかけてチリ共和国チロエ島 Hueihue において,チリウニの成長を調べるためにアオサとマクロシスティスの給餌による籠を用いた中間育成試験を実施した。Linao のカキ養殖垂下連に付着したチリウニの天然稚ウニを用いて5試験区を設定した。試験区1,2,3は密度試験(各1580,3160,5220個体収容)としアオサとマクロシスティスの混合給餌とした。試験区4,5は餌料試験(各アオサのみ,マクロシスティスのみ給餌)とし,各1820個体を収容した。149日間の飼育で平均殻径4.5-5.7 mm の稚ウニが10.7-14.8 mm に成長した。生残率はすべての区で70%以上を示...

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Published in水産増殖 Vol. 58; no. 1; pp. 45 - 54
Main Author 城野, 草平
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 日本水産増殖学会 2010
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Summary:1989年1月から6月にかけてチリ共和国チロエ島 Hueihue において,チリウニの成長を調べるためにアオサとマクロシスティスの給餌による籠を用いた中間育成試験を実施した。Linao のカキ養殖垂下連に付着したチリウニの天然稚ウニを用いて5試験区を設定した。試験区1,2,3は密度試験(各1580,3160,5220個体収容)としアオサとマクロシスティスの混合給餌とした。試験区4,5は餌料試験(各アオサのみ,マクロシスティスのみ給餌)とし,各1820個体を収容した。149日間の飼育で平均殻径4.5-5.7 mm の稚ウニが10.7-14.8 mm に成長した。生残率はすべての区で70%以上を示した。もっとも成長が良かったのは試験区4の14.8 mm で,もっとも生残率が高かったのは試験区1の91%であった。チロエ島海域はアオサとマクロシスティスが豊富でウニの中間育成に有利であった。
ISSN:0371-4217
2185-0194
DOI:10.11233/aquaculturesci.58.45