長く働き続けることができる看護師が獲得した働き続けるための「心の強さ」の構造

目的:ベテラン看護師が獲得した働き続ける上での「心の強さ」の構造を明らかにする。方法:勤続年数20年以上の看護師9名に半構造化面接を行い,データを木下のM-GTAで分析した。結果:「心の強さ」には,周りに追いつくための努力ができる力,失敗を繰り返さないように努力ができる力,ポジティブな思考ができる力,自分の気持ちを調整する力,自分に合った方法で心身の健康管理ができる力,良い人間関係を構築する力,看護師としての責任を果たそうとする力,より良い看護を目指し自分ができる看護を探求する力,自分に合う働き方を選択する力があった。彼らは就業前より周りに追いつくための努力ができる力を獲得しており,その力は他...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 45; no. 2; pp. 2_283 - 2_296
Main Authors 岩佐, 幸恵, 岸田, 佐智, 中野, 沙織
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.07.2022
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ISSN2188-3599
2189-6100
DOI10.15065/jjsnr.20210913156

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Summary:目的:ベテラン看護師が獲得した働き続ける上での「心の強さ」の構造を明らかにする。方法:勤続年数20年以上の看護師9名に半構造化面接を行い,データを木下のM-GTAで分析した。結果:「心の強さ」には,周りに追いつくための努力ができる力,失敗を繰り返さないように努力ができる力,ポジティブな思考ができる力,自分の気持ちを調整する力,自分に合った方法で心身の健康管理ができる力,良い人間関係を構築する力,看護師としての責任を果たそうとする力,より良い看護を目指し自分ができる看護を探求する力,自分に合う働き方を選択する力があった。彼らは就業前より周りに追いつくための努力ができる力を獲得しており,その力は他の全ての「心の強さ」の獲得に影響し,職業を継続する中で維持・強化されていた。結論:看護師の職業継続には,周りに追いつくための努力ができる力を維持・強化する支援的な職場環境が重要であると示唆された。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20210913156