災害拠点病院の指定がない感染症指定医療機関でのCOVID-19に対する危機管理に関する質問紙調査

【目的】COVID-19への対応とクラスター発生時の対応についてIncident Command System(ICS)との共通性や相違について分析する。【方法】災害拠点病院の指定がない感染症指定医療機関181施設を対象に質問紙調査を実施し単純集計と記述統計により分析した。【結果】40施設から回答を得た(回収率22.1%、有効回答率55.0%)。感染症に対する業務継続計画(BCP)を策定していたのは14施設(63.6%)であった。7項目すべて実施し柔軟に本部会議を実施していた施設では小規模なクラスター発生が1回であった。【考察】ICSとの共通性は一部確認されたが、クラスター発生というクライシス...

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Published in日本災害医学会雑誌 Vol. 30; no. 2; pp. 97 - 104
Main Authors 山本, 由紀子, 石井, 美恵子, 内海, 清乃
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本災害医学会 05.06.2025
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ISSN2189-4035
2434-4214
DOI10.51028/jjdisatmed.30.2_97

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Summary:【目的】COVID-19への対応とクラスター発生時の対応についてIncident Command System(ICS)との共通性や相違について分析する。【方法】災害拠点病院の指定がない感染症指定医療機関181施設を対象に質問紙調査を実施し単純集計と記述統計により分析した。【結果】40施設から回答を得た(回収率22.1%、有効回答率55.0%)。感染症に対する業務継続計画(BCP)を策定していたのは14施設(63.6%)であった。7項目すべて実施し柔軟に本部会議を実施していた施設では小規模なクラスター発生が1回であった。【考察】ICSとの共通性は一部確認されたが、クラスター発生というクライシスともいえる事態への対処に相違を認めた。【結語】感染症に対するBCPの見直し・改善の必要性が示唆され、オールハザード・アプローチによる組織行動原則と対策本部会議のあり方を検討する必要がある。
ISSN:2189-4035
2434-4214
DOI:10.51028/jjdisatmed.30.2_97