下顎枝矢状分割法におけるネジ止め固定およびミニプレート固定と術後の形態的, 機能的変化
「緒言」下顎枝矢状分割法における近遠位骨片の固定法にネジを用いる方法は, Spiessle1)により考案され, 本邦においてもrigidな固定法として汎用されている. 当科でも1988年以降, 下顎枝矢状分割法の骨片固定にbicortical fixationの一つであるtitanium positioning screwによる固定法を応用している. 最近では, 骨折の骨片接合に用いられてきたチタンミニプレートによる固定法も導入している. プレートによる固定は, monocortical fixationであるためsemirigidな固定法とされ, ネジ止め固定と比較して固定力が弱いとされてい...
Saved in:
Published in | 日本顎変形症学会雑誌 Vol. 7; no. 1; pp. 49 - 56 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本顎変形症学会
1997
日本顎変形症学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0916-7048 1884-5045 |
DOI | 10.5927/jjjd1991.7.49 |
Cover
Summary: | 「緒言」下顎枝矢状分割法における近遠位骨片の固定法にネジを用いる方法は, Spiessle1)により考案され, 本邦においてもrigidな固定法として汎用されている. 当科でも1988年以降, 下顎枝矢状分割法の骨片固定にbicortical fixationの一つであるtitanium positioning screwによる固定法を応用している. 最近では, 骨折の骨片接合に用いられてきたチタンミニプレートによる固定法も導入している. プレートによる固定は, monocortical fixationであるためsemirigidな固定法とされ, ネジ止め固定と比較して固定力が弱いとされている. しかし, ネジ止め固定の弊害とされる皮膚切開を必要とせず, 口腔内よりアプローチ可能であり, また下歯槽神経血管束に損傷を与えにくいという利点を有している2, 3). これまでに, 同一施設でミニプレート固定とネジ止め固定を比較した報告は少ない. そこで今回, 当科で下顎枝矢状分割法を施行し, 近遠位骨片の接合をプレート固定あるいはネジ止め固定で行った症例について, 術後の形態および機能の変化を比較検討し, 若干の知見を得たので報告する. |
---|---|
ISSN: | 0916-7048 1884-5045 |
DOI: | 10.5927/jjjd1991.7.49 |