HEART's Original [臨床研究] 心臓サルコイドーシスの診断と活動性評価におけ胸部CTと18F-FDG-PETの有用性

心臓サルコイドーシスは,両側肺門リンパ節腫脹,肺病変,眼病変などの他臓器病変が明らかでない場合,特発性拡張型心筋症との鑑別が困難な場合が多い.この両者の鑑別に,血清ACE濃度,心エコー検査,心筋シンチグラフィ,全身Gaシンチグラフィ,心内膜心筋生検などが有用であるが,いずれの検査も感度・特異度が高いとはいえず診断に十分なものではない.われわれは胸部CT検査における縦隔リンパ節腫脹の有無を検索し両疾患の鑑別における有用性を検討した.その結果,心臓サルコイドーシスにおいては,縦隔リンパ節腫脹が特発性拡張型心筋症に比較して有意に高頻度に認められた(P=0.00005).また,18F-FDG-PETは...

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Published in心臓 Vol. 40; no. 12; pp. 1087 - 1093
Main Authors 藤田, 修一, 大塚, 薫, 寺崎, 文生, 片嶋, 隆, 神崎, 裕美子, 宗宮, 浩一, 小倉, 康晴, 北浦, 泰
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 2008
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Summary:心臓サルコイドーシスは,両側肺門リンパ節腫脹,肺病変,眼病変などの他臓器病変が明らかでない場合,特発性拡張型心筋症との鑑別が困難な場合が多い.この両者の鑑別に,血清ACE濃度,心エコー検査,心筋シンチグラフィ,全身Gaシンチグラフィ,心内膜心筋生検などが有用であるが,いずれの検査も感度・特異度が高いとはいえず診断に十分なものではない.われわれは胸部CT検査における縦隔リンパ節腫脹の有無を検索し両疾患の鑑別における有用性を検討した.その結果,心臓サルコイドーシスにおいては,縦隔リンパ節腫脹が特発性拡張型心筋症に比較して有意に高頻度に認められた(P=0.00005).また,18F-FDG-PETは心臓サルコイドーシスの診断と活動性の評価に有用であった.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.40.12_1087