シンポジウム:哲学者とまちづくり活動家、共生学を挟み撃ちする

共生学会第2回福山大会で行われたシンポジウム「哲学者とまちづくり活動家、共生学を挟み撃ちする」では、共生学をテーマに理論と実践の観点から議論が展開された。哲学者として檜垣立哉氏、まちづくり活動家として大谷悠氏に登壇いただいた。檜垣立哉は『食べることの哲学』をもとに、食べる行為を命の贈与と捉え、食べるという究極の共生関係について語った。大谷悠は『都市の<隙間>からまちをつくろう』をもとに、空き家を活用して多様な人々が交流する場を創出する、共生の実践を紹介した。ライプツィヒでの「日本の家」などの活動を通じて、料理を媒介に人々が繋がり、社会的な隔たりを乗り越えるプロセスを説明した。シンポジウム全体を...

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Published in共生学研究 Vol. 2; pp. 1 - 20
Main Authors 大谷, 悠, 檜垣, 立哉, 宮前, 良平
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 共生学会 02.06.2025
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ISSN2759-2782
DOI10.60403/kyoseigakukenkyu.2.0_1

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Summary:共生学会第2回福山大会で行われたシンポジウム「哲学者とまちづくり活動家、共生学を挟み撃ちする」では、共生学をテーマに理論と実践の観点から議論が展開された。哲学者として檜垣立哉氏、まちづくり活動家として大谷悠氏に登壇いただいた。檜垣立哉は『食べることの哲学』をもとに、食べる行為を命の贈与と捉え、食べるという究極の共生関係について語った。大谷悠は『都市の<隙間>からまちをつくろう』をもとに、空き家を活用して多様な人々が交流する場を創出する、共生の実践を紹介した。ライプツィヒでの「日本の家」などの活動を通じて、料理を媒介に人々が繋がり、社会的な隔たりを乗り越えるプロセスを説明した。シンポジウム全体を通じて、グレーゾーン=隙間の価値や、無責任だからこそ生まれる共生について議論が進められた。共生の理論と実践が相互にどのように作用し合うかについて示唆が得られた。
ISSN:2759-2782
DOI:10.60403/kyoseigakukenkyu.2.0_1