症例 好酸球増多症を呈し,広範な心筋浸潤を伴った悪性リンパ腫の1例

症例は,46歳女性.主訴は動悸および易疲労感.家族歴で父が喘息と肝癌,既往歴には特記事項.現病歴は平成4年9月頃より時々動悸を自覚していた.平成5年1月1日より易疲労感を覚え,近医を受診し著明な心拡大のため入院した.末梢血に好酸球増多を認め,心エコー図にて多量の心嚢水を認めたため精査治療目的にて当科入院.心電図では心房細動を示した.MRI(Gd造影)にて縦隔,心臓,肺浸潤した腫瘍を認めたが心嚢水穿刺,気管支鏡下肺生検,心筋生検で正常組織しか取れず開胸肺生検にて悪性リンパ腫と診断した....

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Published in心臓 Vol. 26; no. 12; pp. 1247 - 1251
Main Authors 宮原, 嘉久, 今村, 俊之, 阿部, 航, 内藤, 達二, 池田, 聡司, 浜辺, 定徳, 太田, 三夫, 波多, 史朗, 宮原, 嘉之, 原, 耕平, 松永, 尚文, 津田, 暢夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 1994
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Summary:症例は,46歳女性.主訴は動悸および易疲労感.家族歴で父が喘息と肝癌,既往歴には特記事項.現病歴は平成4年9月頃より時々動悸を自覚していた.平成5年1月1日より易疲労感を覚え,近医を受診し著明な心拡大のため入院した.末梢血に好酸球増多を認め,心エコー図にて多量の心嚢水を認めたため精査治療目的にて当科入院.心電図では心房細動を示した.MRI(Gd造影)にて縦隔,心臓,肺浸潤した腫瘍を認めたが心嚢水穿刺,気管支鏡下肺生検,心筋生検で正常組織しか取れず開胸肺生検にて悪性リンパ腫と診断した.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.26.12_1247