キラルスメクチックCエラストマーの電界誘起変形(II)

液晶エラストマーは液晶の異方性とエラストマーの力学的性質を併せもつ新しい材料である。液晶相の対称性に対応した応力下にて架橋反応を施すことにより、巨視的に均一な配向を持つ試料を作成することができる。配向した液晶エラストマーは、メソゲンの配向エネルギーとポリマーネットワークのエントロピー弾性の競合により、相転移に際して自発的かつ可逆的に形状変化することから、人工筋肉やソフトアクチュエータへの応用が期待されている。最近では、電界による形状制御が可能な液晶エラストマーの開発が求められている。本研究では、強誘電性のキラルスメクチックC(SmC*)相を持つ液晶エラストマー(以下、SmC*エラストマー)を取...

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Published in日本液晶学会討論会講演予稿集 p. 215
Main Authors 平岡, 一幸, 岸本, 豊寿, 小林, 愛美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本液晶学会 2009
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ISSN1880-3490
2432-5988
DOI10.11538/ekitou.2009.0.215.0

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Summary:液晶エラストマーは液晶の異方性とエラストマーの力学的性質を併せもつ新しい材料である。液晶相の対称性に対応した応力下にて架橋反応を施すことにより、巨視的に均一な配向を持つ試料を作成することができる。配向した液晶エラストマーは、メソゲンの配向エネルギーとポリマーネットワークのエントロピー弾性の競合により、相転移に際して自発的かつ可逆的に形状変化することから、人工筋肉やソフトアクチュエータへの応用が期待されている。最近では、電界による形状制御が可能な液晶エラストマーの開発が求められている。本研究では、強誘電性のキラルスメクチックC(SmC*)相を持つ液晶エラストマー(以下、SmC*エラストマー)を取り上げ、自発分極と電界との相互作用による形状制御を検討した。電界により誘起される変形挙動と分子再配列を解析することにより、電界誘起変形のメカニズムについて考察を行った。
Bibliography:PB52
ISSN:1880-3490
2432-5988
DOI:10.11538/ekitou.2009.0.215.0