ノート ペースメーカー補充間隔の短縮を示した1症例

デマンドペースメーカーにおいては,ペーシング間隔と補充間隔は等しい.洞不全症候群の46歳・男にペーシング間隔841msecのデマンドペースメーカーを植え込んだところ,補充間隔がしばしば841msecより短縮する現象を認めた.補充間隔が短縮する場合は,先行の自己調律のR-R間隔が短い場合であった.先行のR-R間隔が320~430msecの場合,補充間隔は720~840msecであり,先行のR-R間隔が430msecまたはそれ以上になると,補充間隔は840msecと一定値を示した,すなわち,R-R間隔が430msec以上になってはじめて,ペーシソグ間隔と補充間隔とが等しくなる. この現象がなぜ,生...

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Published in心臓 Vol. 11; no. 11; pp. 1247 - 1249
Main Authors 辻, 正彦, 横山, 正義, 楠元, 雅子, 広沢, 弘七郎, 柳沢, 正敏, 和田, 寿郎, 関口, 守衛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 1979
Subjects
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.11.11_1247

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Summary:デマンドペースメーカーにおいては,ペーシング間隔と補充間隔は等しい.洞不全症候群の46歳・男にペーシング間隔841msecのデマンドペースメーカーを植え込んだところ,補充間隔がしばしば841msecより短縮する現象を認めた.補充間隔が短縮する場合は,先行の自己調律のR-R間隔が短い場合であった.先行のR-R間隔が320~430msecの場合,補充間隔は720~840msecであり,先行のR-R間隔が430msecまたはそれ以上になると,補充間隔は840msecと一定値を示した,すなわち,R-R間隔が430msec以上になってはじめて,ペーシソグ間隔と補充間隔とが等しくなる. この現象がなぜ,生じるか現在のところ不明であるが文献上は蓑noise samling periodのためとか,partial pacemaker recyclingのためといわれている.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.11.11_1247