フッ素系溶媒の哺乳類細胞への直接曝露評価手法

フッ素系溶媒は酸素溶解性の高さから細胞への酸素供給材料として研究されてきた.一方で,昨今ではパーフルオロアルキル化合物(PFAS)の毒性が懸念されており,主に水に溶解したPFASの毒性や生体蓄積性,生体への影響などについて研究がなされているが,細胞へのPFAS原液の直接曝露の影響についてはあまり検証されていない.本稿では,哺乳類細胞へのPFASの直接曝露による影響評価手法を提案する.酸素供給能力を有するPFASであるドデカフルオロヘプタノールおよびパーフルオロデカリンの2種類のフッ素系溶媒の細胞への直接曝露の影響を報告する....

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Published in生産研究 Vol. 77; no. 2; pp. 117 - 121
Main Authors 畑中, 研一, 宮島, 浩樹, 粕谷, マリアカルメリタ, 池内, 与志穂
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 東京大学生産技術研究所 01.05.2025
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ISSN0037-105X
1881-2058
DOI10.11188/seisankenkyu.77.117

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Summary:フッ素系溶媒は酸素溶解性の高さから細胞への酸素供給材料として研究されてきた.一方で,昨今ではパーフルオロアルキル化合物(PFAS)の毒性が懸念されており,主に水に溶解したPFASの毒性や生体蓄積性,生体への影響などについて研究がなされているが,細胞へのPFAS原液の直接曝露の影響についてはあまり検証されていない.本稿では,哺乳類細胞へのPFASの直接曝露による影響評価手法を提案する.酸素供給能力を有するPFASであるドデカフルオロヘプタノールおよびパーフルオロデカリンの2種類のフッ素系溶媒の細胞への直接曝露の影響を報告する.
ISSN:0037-105X
1881-2058
DOI:10.11188/seisankenkyu.77.117