大動脈炎症候群による総頚動脈狭窄に頭蓋内内頚動脈塞栓症を併発し急性期血行再建術と頚動脈ステント留置術を施行した一例

【目的】大動脈炎症候群に対する急性期血行再建術の報告はない.今回,急性期脳梗塞を呈したため再開通を行い,良好な結果を得たので,文献的考察を加え報告する.【症例】症例は49 歳の女性.10 年前に大動脈炎症候群と診断され,また右総頚動脈閉塞が指摘されていた.今回,右麻痺,意識障害をきたし救急搬送された.左総頚動脈高度狭窄,左頭蓋内内頚動脈の閉塞を認めたため,Penumbra aspiration catheter(メディコスヒラタ,大阪)を用いたADAPT 法で閉塞血管を再開通させ,その後に左総頚動脈狭窄部にステントを留置した.神経脱落症状は改善し,独歩退院した.【結論】急性期脳梗塞を呈した大動...

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Published inJournal of Neuroendovascular Therapy Vol. 9; no. 3; pp. 156 - 162
Main Authors 清水, 信行, 鈴木, 謙介, 井上, 佑樹, 鈴木, 亮太郎, 高野, 一成, 永石, 雅也, 田中, 喜展, 兵頭, 明夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本脳神経血管内治療学会 2015
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Summary:【目的】大動脈炎症候群に対する急性期血行再建術の報告はない.今回,急性期脳梗塞を呈したため再開通を行い,良好な結果を得たので,文献的考察を加え報告する.【症例】症例は49 歳の女性.10 年前に大動脈炎症候群と診断され,また右総頚動脈閉塞が指摘されていた.今回,右麻痺,意識障害をきたし救急搬送された.左総頚動脈高度狭窄,左頭蓋内内頚動脈の閉塞を認めたため,Penumbra aspiration catheter(メディコスヒラタ,大阪)を用いたADAPT 法で閉塞血管を再開通させ,その後に左総頚動脈狭窄部にステントを留置した.神経脱落症状は改善し,独歩退院した.【結論】急性期脳梗塞を呈した大動脈炎症候群に対して急性期血行再建術を行い,良好な結果を得たので報告した.
ISSN:1882-4072
2186-2494
DOI:10.5797/jnet.cr.2015-0005