下垂指(drop finger)をきたしたC8頸部神経根症の手術経験

頸部神経根症で下垂指を呈した2例を経験した.【症例1】70歳男性.洗髪中に左肩甲部痛出現し,翌日に下垂指を認めた.MRIでC7/T1椎間板ヘルニアに対して症状出現41日でmicro-key hole foraminotomy施行.左C7/T1上関節突起の頭側偏位あり,腋窩部よりヘルニアを摘出した.【症例2】61歳男性.17年前に頸椎症性脊髄症でC4/5前方固定術を施行.左肩甲部痛を認めていたが,下垂指が出現した.XpでC6/7の椎体癒合,MRIでC7/T1椎間板ヘルニアを認め,症状出現18日でmicro-key hole foraminotomy施行.C7/T1椎間関節の変性を認め,腋窩部,肩...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 63; no. 3; pp. 513 - 519
Main Authors 齊田, 義和, 秋山, 徹, 久保, 祐介, 宮岡, 健, 藤原, 将巳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2014
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.63.513

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Summary:頸部神経根症で下垂指を呈した2例を経験した.【症例1】70歳男性.洗髪中に左肩甲部痛出現し,翌日に下垂指を認めた.MRIでC7/T1椎間板ヘルニアに対して症状出現41日でmicro-key hole foraminotomy施行.左C7/T1上関節突起の頭側偏位あり,腋窩部よりヘルニアを摘出した.【症例2】61歳男性.17年前に頸椎症性脊髄症でC4/5前方固定術を施行.左肩甲部痛を認めていたが,下垂指が出現した.XpでC6/7の椎体癒合,MRIでC7/T1椎間板ヘルニアを認め,症状出現18日でmicro-key hole foraminotomy施行.C7/T1椎間関節の変性を認め,腋窩部,肩部よりヘルニアを摘出した.【結果】術後2ヵ月で2症例とも指完全伸展が可能となり,指伸筋MMTは症例1では2から3,症例2では2から5まで改善を認めた.早期の診断と治療が重要であると考えられた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.63.513