討論型授業における音声認識による字幕の校正効果に関する一検討

聴覚障害者と聴者が受講し,情報保障のために音声認識技術を用いた字幕を提供している討論型授業において,修正者による字幕のリアルタイム校正を行った場面と行わなかった場面の字幕の有効性(字幕理解度),役立感,満足感,継続利用希望等を定量的・定性的に比較して校正効果を検討した.その結果,校正を行わなかった場面に比して,行った場面における字幕の有効性,役立感,満足感,継続利用希望は有意に高いこと等が確認され,校正の必要性と校正効果の高さが示された.他方,校正時間による討論への参加困難の問題を認識し,発話や進行に配慮する必要があることが示唆された....

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Published in日本教育工学会論文誌 Vol. 47; no. Suppl.; pp. 61 - 64
Main Authors 石川, 美希, 森, つくり, 熊井, 正之, 橋本, 陽介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本教育工学会 20.12.2023
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ISSN1349-8290
2189-6453
DOI10.15077/jjet.S47038

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Summary:聴覚障害者と聴者が受講し,情報保障のために音声認識技術を用いた字幕を提供している討論型授業において,修正者による字幕のリアルタイム校正を行った場面と行わなかった場面の字幕の有効性(字幕理解度),役立感,満足感,継続利用希望等を定量的・定性的に比較して校正効果を検討した.その結果,校正を行わなかった場面に比して,行った場面における字幕の有効性,役立感,満足感,継続利用希望は有意に高いこと等が確認され,校正の必要性と校正効果の高さが示された.他方,校正時間による討論への参加困難の問題を認識し,発話や進行に配慮する必要があることが示唆された.
ISSN:1349-8290
2189-6453
DOI:10.15077/jjet.S47038