河口模型を用いた流出土砂の周辺海域への粒径別移動に及ぼす波の影響検討

河口から流出した土砂の周辺海域への運ばれ方に及ぼす波の影響を粒径別に調べるための平面実験を実施した. 粗砂・レキ2種混合砂, 細砂・粗砂・レキ3種混合砂および均一粒径砂を対象に, 右斜め入射の規則波を作用させた場合と作用させない場合を比較した. 波が作用する場合, 発達した速い沿岸流が水深中層に見られ, 河川流は大きく左に曲げられ, 河川流が蛇行して河口前面に海浜循環流が形成された. 細砂は浮遊砂となってこの沿岸流に乗り河口左側の広い範囲に運ばれるとともに, 循環流により河口前面を移動した. 粗砂やレキは掃流状態で水底近くを移動するため, 沿岸流によってさらわれず, 循環流によって河口前面の限...

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Published in海岸工学論文集 Vol. 53; pp. 591 - 595
Main Authors 池野, 正明, 清水, 隆夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2006
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ISSN0916-7897
1884-8222
DOI10.2208/proce1989.53.591

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Summary:河口から流出した土砂の周辺海域への運ばれ方に及ぼす波の影響を粒径別に調べるための平面実験を実施した. 粗砂・レキ2種混合砂, 細砂・粗砂・レキ3種混合砂および均一粒径砂を対象に, 右斜め入射の規則波を作用させた場合と作用させない場合を比較した. 波が作用する場合, 発達した速い沿岸流が水深中層に見られ, 河川流は大きく左に曲げられ, 河川流が蛇行して河口前面に海浜循環流が形成された. 細砂は浮遊砂となってこの沿岸流に乗り河口左側の広い範囲に運ばれるとともに, 循環流により河口前面を移動した. 粗砂やレキは掃流状態で水底近くを移動するため, 沿岸流によってさらわれず, 循環流によって河口前面の限られた範囲を移動した.
ISSN:0916-7897
1884-8222
DOI:10.2208/proce1989.53.591