大腿骨遠位端骨折(AO分類33-C)に対する逆行性髄内釘の治療成績

【目的】当院での大腿骨遠位端関節内骨折に対する逆行性髄内釘の治療成績について調査することである.【対象と方法】対象は2012年8月から2017年12月までに手術を行った22例中,1年以上観察可能であった10例(C1:4例,C2:6例)である.男性2例,女性8例で手術時平均年齢69.6歳,平均観察期間は20.7ヵ月で検討項目は手術待機期間,荷重開始時期,最終観察時の可動域,骨癒合期間,femoral angle(FA), Lindahl’s angle(LA),Neer評価基準(pain, motion, functionの計60点)とした.【結果】待機期間は平均8.9日で荷重開始時期は平均23...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 69; no. 4; pp. 769 - 773
Main Authors 石橋, 卓也, 中村, 厚彦, 尾上, 英俊, 岩本, 良太, 稲光, 秀明, 橋野, 悠也, 秀島, 義章, 阿南, 亨弥
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2020
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Summary:【目的】当院での大腿骨遠位端関節内骨折に対する逆行性髄内釘の治療成績について調査することである.【対象と方法】対象は2012年8月から2017年12月までに手術を行った22例中,1年以上観察可能であった10例(C1:4例,C2:6例)である.男性2例,女性8例で手術時平均年齢69.6歳,平均観察期間は20.7ヵ月で検討項目は手術待機期間,荷重開始時期,最終観察時の可動域,骨癒合期間,femoral angle(FA), Lindahl’s angle(LA),Neer評価基準(pain, motion, functionの計60点)とした.【結果】待機期間は平均8.9日で荷重開始時期は平均23日,骨癒合期間は平均25.5週,全例で骨癒合を認めた.Neerの評価基準は平均52.2点で可動域は伸展が平均-4°,屈曲108.5°であった.FAは術後平均82.6°,LAは平均34.2°で最終観察時に過度な矯正損失は認めなかった.【結論】全例で追加手術なく骨癒合が得られ,臨床評価は良好であった.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.69.769