銅に対するインヒビターとしてのベンゾトリアゾール

5%NaCl中のCuの腐食に対するベンゾトリアゾール (BTA) の影響を浸漬試験, 定電位分極法, 交流インピーダンス測定, およびエリプソメトリーによって研究している。腐食環境にBTAか存在するとき, BTAはすぐれたインヒビターであることがわかった。Cu表面に形成した皮膜の良電導性, 二重容量の減少, 薄い膜厚, およびアノード分極曲線の電流の減少はBTAがCu表面に化学吸着することを示す。これは酸素の吸着および酸化物形成の前走者である初期核形成層の生成を防止する。赤外線反射法を用いた他の研究者が得た結果との相違を論じている。...

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Bibliographic Details
Published in防蝕技術 Vol. 21; no. 9; pp. 425 - 430
Main Author 小林, 賢三
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 社団法人 腐食防食協会 1972
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ISSN0010-9355
1884-1155
DOI10.3323/jcorr1954.21.9_425

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Summary:5%NaCl中のCuの腐食に対するベンゾトリアゾール (BTA) の影響を浸漬試験, 定電位分極法, 交流インピーダンス測定, およびエリプソメトリーによって研究している。腐食環境にBTAか存在するとき, BTAはすぐれたインヒビターであることがわかった。Cu表面に形成した皮膜の良電導性, 二重容量の減少, 薄い膜厚, およびアノード分極曲線の電流の減少はBTAがCu表面に化学吸着することを示す。これは酸素の吸着および酸化物形成の前走者である初期核形成層の生成を防止する。赤外線反射法を用いた他の研究者が得た結果との相違を論じている。
ISSN:0010-9355
1884-1155
DOI:10.3323/jcorr1954.21.9_425