阿字ヶ浦海岸における最近の急激な海岸侵食の実態解明

阿字ヶ浦海岸における最近2年間の汀線付近の急激な侵食の過程と要因を明らかにするために, 深浅測量・汀線測量データ, 入射波浪データ, 潮位変動データを解析した.その結果, 海岸全体の土砂変化量の推移の解析から, 1998年頃から現在までに汀線付近を南部から北部へ約30万m3の土砂が移動したことを確認した.また, 縦断地形変化と波浪データを解析することで, 最近2年間の汀線付近の急激な侵食は, 南よりの高波浪と前浜の急勾配化による砕波形式の変化の相乗作用によって生じたことが明らかとなった.なお, 潮位変動データには最近2年間で顕著な変化は見られなかった....

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Published in海岸工学論文集 Vol. 50; pp. 526 - 530
Main Authors 横木, 裕宗, 信岡, 尚道, 南, 陽介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2003
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ISSN0916-7897
1884-8222
DOI10.2208/proce1989.50.526

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Summary:阿字ヶ浦海岸における最近2年間の汀線付近の急激な侵食の過程と要因を明らかにするために, 深浅測量・汀線測量データ, 入射波浪データ, 潮位変動データを解析した.その結果, 海岸全体の土砂変化量の推移の解析から, 1998年頃から現在までに汀線付近を南部から北部へ約30万m3の土砂が移動したことを確認した.また, 縦断地形変化と波浪データを解析することで, 最近2年間の汀線付近の急激な侵食は, 南よりの高波浪と前浜の急勾配化による砕波形式の変化の相乗作用によって生じたことが明らかとなった.なお, 潮位変動データには最近2年間で顕著な変化は見られなかった.
ISSN:0916-7897
1884-8222
DOI:10.2208/proce1989.50.526