日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2016年及び追補2017年の留意点と課題
「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」(以下,成分表2015)を補完する成分表として,文部科学省は2016年に「成分表2015追補2016年(以下,追補2016)」,2017年に「成分表2015追補2017年(以下,追補2017)」を公表した。そこで,成分表2015,組成表(アミノ酸,脂肪酸,炭水化物),追補2016及び2017を基に検討し,追補成分表の留意点と課題を明らかにした。食品成分表は公表された時点の日本の食生活を反映したものであるため,現時点の食品成分表の収載食品数は成分表2015に追補2016及び2017の収載食品を加え,本編2,236,アミノ酸編1,627,脂肪酸編1,817...
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Published in | 栄養学雑誌 Vol. 77; no. 1; pp. 4 - 12 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
01.02.2019
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Subjects | |
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ISSN | 0021-5147 1883-7921 |
DOI | 10.5264/eiyogakuzashi.77.4 |
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Summary: | 「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」(以下,成分表2015)を補完する成分表として,文部科学省は2016年に「成分表2015追補2016年(以下,追補2016)」,2017年に「成分表2015追補2017年(以下,追補2017)」を公表した。そこで,成分表2015,組成表(アミノ酸,脂肪酸,炭水化物),追補2016及び2017を基に検討し,追補成分表の留意点と課題を明らかにした。食品成分表は公表された時点の日本の食生活を反映したものであるため,現時点の食品成分表の収載食品数は成分表2015に追補2016及び2017の収載食品を加え,本編2,236,アミノ酸編1,627,脂肪酸編1,817,炭水化物編945となった。追補成分表の食品選択を適切に行うためには,備考欄及び資料や付表が役立つ。追補2016では,大根おろしとその汁,生姜おろしとその汁などが追加され,追補2017では成分表2015のでんぶが,でんぶしょうゆ入りに名称変更された。ナイアシン当量が追加され,日本人の食事摂取基準のナイアイシン量に対応する栄養計算が可能になった。今後の課題は,炭水化物やエネルギーに関する事項などである。 これらのことから,追補2016及び2017を成分表2015と合わせて利用すると,日本人の食生活をより正確に調査・研究でき,献立作成や栄養指導,栄養行政などを充実させ日本人の健康づくりに寄与できる。 |
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ISSN: | 0021-5147 1883-7921 |
DOI: | 10.5264/eiyogakuzashi.77.4 |