小線量γ線のマウス生体内抗酸化系酵素活性に対する作用
小線量放射線の生体内抗酸化系酵素に対する作用を検討する目的で, 雌性C57BL/6マウス (7週齢) に137Cs線源 (1.24Gy/min) からのγ線を50cGy全身照射し, 経時的に脳および肝臓でのスーパーオキサイドジスムターゼ (SOD) およびカタラーゼ (CAT) の活性変化を24時間後まで検討した。この結果, Cu/Zn-SODは脳および肝臓で照射後早い時期 (12時間以内) に活性上昇がみられ, とりわけ脳で顕著であった。一方Mn-SODは, 脳では顕著な活性変化がみられず, 肝臓では反対に活性低下がみられた。CATについては, いずれの臓器でも, 照射後12時間までに活性上...
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Published in | RADIOISOTOPES Vol. 47; no. 4; pp. 291 - 299 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本アイソトープ協会
15.04.1998
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ISSN | 0033-8303 1884-4111 |
DOI | 10.3769/radioisotopes.47.291 |
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Summary: | 小線量放射線の生体内抗酸化系酵素に対する作用を検討する目的で, 雌性C57BL/6マウス (7週齢) に137Cs線源 (1.24Gy/min) からのγ線を50cGy全身照射し, 経時的に脳および肝臓でのスーパーオキサイドジスムターゼ (SOD) およびカタラーゼ (CAT) の活性変化を24時間後まで検討した。この結果, Cu/Zn-SODは脳および肝臓で照射後早い時期 (12時間以内) に活性上昇がみられ, とりわけ脳で顕著であった。一方Mn-SODは, 脳では顕著な活性変化がみられず, 肝臓では反対に活性低下がみられた。CATについては, いずれの臓器でも, 照射後12時間までに活性上昇がみられた。さらに過酸化脂質 (MDA) 量を測定すると, 両臓器でいずれも顕著な減少がみられた。 |
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ISSN: | 0033-8303 1884-4111 |
DOI: | 10.3769/radioisotopes.47.291 |