ESRによる照射殺菌朝鮮人参の検知

電子スピン共鳴法 (ESR) を用いてγ線照射した朝鮮人参中のラジカル種を同定し, 検知法について検討した。照射前試料のESRスペクトルではg=1.9992に有機フリーラジカル由来の鋭い一本線信号とMn2+イオンの超微細構造による6本線, さらにFe3+と推定される信号をg=4に観測した。照射処理により, 有機フリーラジカルの信号強度が大幅に増加し, g=2の信号の近傍に新たな信号が検出された。新たに4種のラジカルが存在することが確認された。γ線を照射した試料のESR信号強度と照射線量が比例関係にあり, 非線形最小二乗法による最適化により未確認の照射量が定量推定できることがわかった。...

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Published inRADIOISOTOPES Vol. 55; no. 8; pp. 451 - 455
Main Authors 亀谷, 宏美, 鵜飼, 光子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本アイソトープ協会 15.08.2006
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ISSN0033-8303
1884-4111
DOI10.3769/radioisotopes.55.451

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Summary:電子スピン共鳴法 (ESR) を用いてγ線照射した朝鮮人参中のラジカル種を同定し, 検知法について検討した。照射前試料のESRスペクトルではg=1.9992に有機フリーラジカル由来の鋭い一本線信号とMn2+イオンの超微細構造による6本線, さらにFe3+と推定される信号をg=4に観測した。照射処理により, 有機フリーラジカルの信号強度が大幅に増加し, g=2の信号の近傍に新たな信号が検出された。新たに4種のラジカルが存在することが確認された。γ線を照射した試料のESR信号強度と照射線量が比例関係にあり, 非線形最小二乗法による最適化により未確認の照射量が定量推定できることがわかった。
ISSN:0033-8303
1884-4111
DOI:10.3769/radioisotopes.55.451