指導・援助サービス上の悩みにおける中学校教師の被援助志向性に関する研究 バーンアウトとの関連に焦点をあてて

この研究は, 指導・援助上の困難に直面した教師が, どのように他の教師に援助を求めるかについて明らかにし, 加えてバーンアウトとの関連について明らかにすることを目的に実施された。日本の中学校の教師155名から質問紙を回収した。分析の結果, 以下のことが明らかになった。男性教師の場合は, 教師自身の指導・援助に対する同僚からの批判を感じている人と, 同僚に助けてもらうことに抵抗のある人のバーンアウト得点は深刻であった。そして, 同僚からのソーシャル・サポートがある人のバーンアウト得点は低かった。女性教師の場合は, 生徒からの反抗の多い教師と, 同僚に助けてもらうことに抵抗のある人のバーンアウト得...

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Published in教育心理学研究 Vol. 49; no. 4; pp. 438 - 448
Main Authors 田村, 修一, 石隈, 利紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本教育心理学会 30.12.2001
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Summary:この研究は, 指導・援助上の困難に直面した教師が, どのように他の教師に援助を求めるかについて明らかにし, 加えてバーンアウトとの関連について明らかにすることを目的に実施された。日本の中学校の教師155名から質問紙を回収した。分析の結果, 以下のことが明らかになった。男性教師の場合は, 教師自身の指導・援助に対する同僚からの批判を感じている人と, 同僚に助けてもらうことに抵抗のある人のバーンアウト得点は深刻であった。そして, 同僚からのソーシャル・サポートがある人のバーンアウト得点は低かった。女性教師の場合は, 生徒からの反抗の多い教師と, 同僚に助けてもらうことに抵抗のある人のバーンアウト得点は深刻であった。この結果から, 教師へのサポートをどのように供給したらよいかについて, 考察された。
ISSN:0021-5015
2186-3075
DOI:10.5926/jjep1953.49.4_438