HEART's Original [症例] 大動脈弁置換術後に発症した左室中部狭窄(midventricular obstruction)に対しPTSMAとペーシング療法の併用にて改善を認めた1例
症例は83歳,女性.心不全を合併した大動脈弁狭窄症に対して大動脈弁置換術を施行した.その後より左室中部狭窄が出現し徐々に増悪,呼吸困難症状が認められるようになった.病態は閉塞性肥大型心筋症に類似しており,左室中部狭窄軽減目的に薬物療法を行った.しかし効果が乏しく,左室中部狭窄が増悪したため経皮的心室中隔焼灼術(percutaneous transiuminal septal myocardial ablation;PTSMA)を施行した.その結果,左室中部狭窄の軽減を得られた.また,術後に認められた2束ブロックが継続していたこと,ペーシングによりさらに左室中部狭窄軽減が期待できたために永久ペー...
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Published in | 心臓 Vol. 39; no. 4; pp. 410 - 414 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益財団法人 日本心臓財団
2007
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Subjects | |
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ISSN | 0586-4488 2186-3016 |
DOI | 10.11281/shinzo1969.39.4_410 |
Cover
Summary: | 症例は83歳,女性.心不全を合併した大動脈弁狭窄症に対して大動脈弁置換術を施行した.その後より左室中部狭窄が出現し徐々に増悪,呼吸困難症状が認められるようになった.病態は閉塞性肥大型心筋症に類似しており,左室中部狭窄軽減目的に薬物療法を行った.しかし効果が乏しく,左室中部狭窄が増悪したため経皮的心室中隔焼灼術(percutaneous transiuminal septal myocardial ablation;PTSMA)を施行した.その結果,左室中部狭窄の軽減を得られた.また,術後に認められた2束ブロックが継続していたこと,ペーシングによりさらに左室中部狭窄軽減が期待できたために永久ペースメーカーを留置した.右室ペーシングを行うことで左室中部狭窄のさらなる軽減が得られた. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo1969.39.4_410 |