頸動脈プラーク内新生血管の評価における superb microvascular imagingと造影超音波検査の比較

頸動脈プラーク内新生血管(IPN)を評価するためのsuperb micro-vascular imaging(SMI)と造影超音波検査(CEUS)を比較検討した.70%以上の頸動脈内膜切除術を受けた患者25名を登録した.SMIにより頸動脈プラーク内の微小血流(IMVF)信号を評価し,IMVF信号強度の最大値と最小値の差(IDIMVF)と内腔の信号強度(IDl)の比を算出した.また,CEUSで造影強度を測定し,プラーク内強度の最大値とベースライン値の差(EIp)と管腔内曲線(EIl)の比を算出した.抗CD34抗体で染色した組織切片でIPN数,面積を測定した.8名でIMVF信号を,13名で造影効果...

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Published in岩手医学雑誌 Vol. 75; no. 5; pp. 169 - 180
Main Authors 千葉, 貴之, 清川, 哲郎, 板橋, 亮, 小笠原, 邦昭, 大浦, 一雅, 藤原, 俊朗, 前田, 哲也, 人見, 次郎
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 岩手医学会 01.12.2023
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ISSN0021-3284
2434-0855
DOI10.24750/iwateishi.75.5_169

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Summary:頸動脈プラーク内新生血管(IPN)を評価するためのsuperb micro-vascular imaging(SMI)と造影超音波検査(CEUS)を比較検討した.70%以上の頸動脈内膜切除術を受けた患者25名を登録した.SMIにより頸動脈プラーク内の微小血流(IMVF)信号を評価し,IMVF信号強度の最大値と最小値の差(IDIMVF)と内腔の信号強度(IDl)の比を算出した.また,CEUSで造影強度を測定し,プラーク内強度の最大値とベースライン値の差(EIp)と管腔内曲線(EIl)の比を算出した.抗CD34抗体で染色した組織切片でIPN数,面積を測定した.8名でIMVF信号を,13名で造影効果を認めた.EIp/EIl比はIPN面積と有意な相関があったが(ρ =0.50, p = 0.01),IPN数とは相関がなかった(ρ = 0.11, p = 0.60).IDIMVF/IDl比はIPN数(ρ = -0.27, p = 0.20),面積(ρ = 0.04, p = 0.84)のいずれとも相関がなかった.頸動脈プラークにおけるCEUSの結果とIPNの間には有意な相関があったが,SMIとIPNの間には相関がなかった.これらの知見を確認するためにはさらなる研究を要する.
ISSN:0021-3284
2434-0855
DOI:10.24750/iwateishi.75.5_169